【目次】
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目標
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生地
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焼き方1: ダッチオーブン(もしくはスキレット、フライパン+上蓋)で焼く
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焼き方2: コンパクトピザオーブンで焼く(標準温度編)
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焼き方3: コンパクトピザオーブンで焼く(高温編)
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焼き方4: ガスバーナーで炙り焼き
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焼き方5: 焚き火を上火に使う(お手軽版)
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焼き方6: 焚き火を上火に使う(汎用版) (2018/1/8 追加)
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焼き方7: 焚き火を上火に使うのに最適な焚き火台 (2020/2/5 追加)
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おまけ: 焚き火上火焼きに便利なオプション (2020/3/29 追加)
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結論
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実際に焼いている動画 (2022/5/25 追加)
【目標】
正直いうと「一応ソコソコおいしく食べられるピザ」ならフライパンで下面を加熱するだけで十分。
しかし「ピッツア」というからにはちゃんと上面に焼き色が付いてナンボ、ココでは
もうワンランク上のピッツア焼きを目指しマス。
そこでまずはお手本、「真のナポリピッツァ協会」認定店・つくば「Amici」の石窯焼きピッツァ(標準的なナポリピッツァ)の焼き上がりがコレ。
石窯の温度は 400℃以上、コルニチョーネ(フチ)が十分に膨らんで全体的に綺麗な焼き色が付いてオリマス。
もちろんフィールドでここまではムリとしても、最低限上面にちゃんとした焼き色が付くのを目標に Let's Try ! ^^;
【生地】
ポリ袋生地コネ 以下で使用している生地はフィールドでもコネ易いようポリ袋を使ってコネたもの。
生地詳細は
こちら。コネ具合、発酵具合にもよりますが少し固めの生地を使用してオリマス。
そのため、市販の冷凍生地や具材まで載った「後は焼くだけ」の半既製品では焼き上がり時間や焼き上がり結果が異なるかもしれマセン ^^;;;
【ダッチオーブン(もしくはスキレット、フライパン+上蓋)で焼く】
上蓋に炭を乗せて焼く、キャンプでは最もスタンダードな方法。
上火不足の例 ^^;
コツ:
ポイントは上火と下火のバランス。上面を綺麗に焼くには
・上蓋に炭をたっぷりと乗せて下側より強火にする
・もしくはダッチよりも上面と上蓋との距離が近くなるスキレットやフライパンを使う
上火の方が全然強いぐらいの感覚で丁度良い焼き色が付く。
メリット:
・ダッチやスキレットがそのまま使える(=追加投資不要、手軽に試せる)
・密閉系なので風の影響を受けにくい
デメリット:
・中の様子が確認しづらく、特に下面を焦がしがち ^^;;;
・炭起こしが必要
・中の空気が十分に温まるまで意外と時間がかかる
・重い(爆)
【コンパクトピザオーブンで焼く(標準温度編)】
ONOE 製作所のコンパクトピザオーブン(もしくは OEM の DCM ブランドコンパクトピザオーブン)を使用し、まずは説明書どおりに炭を敷いて 250℃ 以下で焼く方法。
コンパクトピザオーブン 本来これと組み合わせるべき純正 BBQ コンロがないので、写真のようにユニフレームのファイアスタンドを流用シマシタ。
170℃、10分
170℃、10分 この時は風のせいで窯内の温度が上がらずにちと焼き色不足(爆)ですが・・・
カルツォーネ 220℃、9分 経験上 200℃以上あれば 10分以内にちゃんと焼き色が付きマス。
注意点:
・説明書どおり、炭は必ず両脇に配置すること。
正しい炭の配置
炭の配置を間違えた場合の失敗例(250℃、3分) これはコンパクトピザオーブンで初めて焼いた時の失敗例。
炭をピザストーンの下にも配置してしまい、上面がほとんど焼けないうちに下面が黒焦げになりマシタ ^^;;;
このオーブンはピザストーンの直接加熱は御法度、あくまで熱した空気を側面から窯内に充満させるイメージで使うべし。
メリット:
・炭の配置と温度に気を付ければ綺麗に焼ける
・覗き窓があるので焼け具合を確認し易い ⇒ 焦がしにくい
デメリット:
・炭起こしや余熱に意外に時間がかかる
・風が吹くとなかなか窯内温度が上がらない(純正 BBQ コンロを使えば問題無い?)
・リアルタイムな火加減ができない
・炭だと 250℃以上になりにくく、石窯のような高温焼きは無理
・蓋を開けると温度がすぐ下がる
・ピザオーブンが意外とデカくて積載に厳しい
【コンパクトピザオーブンで焼く(高温編)】
熱源に炭ではなく成型燃料のオガライト(または薪)を使用して側面から直接炎を入れ、窯内をより高温にする焼き方。
オガライトの配置
加熱中の様子 圧倒的な熱量により蓋を開けっ放しにしても温度はほとんど下がらない。
350℃、2分 これはちょっと上面の焼きが足りなかった ^^;;;
350℃、2分
350℃、3分 さすが、全面に焼き色が付いて最も石窯に近い焼き上がり ^^
注意点:
・炭の場合と同じく、オガライトは必ず両端に配置すること。
メリット:
・窯内温度はすぐに 300℃を突破するので余熱はほぼ不要
・蓋を開けても温度が下がりにくい
・数分で一気に焼ける
・具材に十分火が入る
・最も石窯焼きに近い焼き上がり
デメリット:
・オーブンやピザストーンが煤まみれになる
・リアルタイムな火加減ができない ⇒ なまじ高温なだけに焦がしがち ^^;;;
・オーブンの痛みが加速する
・ピザオーブンが意外とデカくて積載に厳しい
さてここまでが「正統派」の焼き方。
しかし上記三手法では下面と上面を同時に加熱するため、どちらかが一方的に早く焼けて(=焦げて)失敗する可能性も。
それにもっと楽に焼く方法が無いものか、特に
全然コンパクトじゃないピザオーブン(爆)を使わずにうまく焼く方法は無いものかと試行錯誤した結果見い出だしたのが以下の二手法。
【ガスバーナーで炙り焼き】
フライパン(スキレット)で下面を焼き、上面はガスバーナーで炙る焼き方。
上面、下面を別々に加熱することと、焼け具合の確認が容易なことから失敗する可能性は低い。
具体的にはフライパンに打ち粉をして生地を載せ・・・
まずは下面を焼いて・・・
その後上面をバーナーで炙る
不均一な焼き色がインスタ映え的にナニ(汗)ですが、ちゃんとコルニチョーネ(フチ)が膨らんでお手軽なワリには美味しく焼けるのでオススメ。
その後調べたら、この焼き方は家庭で手軽にピザを焼く方法としてポピュラーだったというオチが ^^;
コツ:
・コルニチョーネを強火で加熱すると面白いようにコルニチョーネが膨らみマス ^^;
・具材部分はバーナーの炎を近づけ過ぎないように(焦げ防止)
メリット:
・悪天候でも幕内で焼ける!
・短時間で焼ける(下面 2分、上面 1分)
・リアルタイムな火加減ができる ⇒ 焦がしにくい
・焼け具合の確認が容易 ⇒ 焦がしにくい
デメリット:
・火をじっくり通す必要のある具材は無理(チーズを溶かすぐらいは問題無し)
・焼き色が不均一で見た目的に石窯焼きとはほど遠い(火は通っているのでビジュアルだけの問題)
【焚き火を上火に使う(お手軽版)】
フライパン(スキレット)で下面を焼き、焚き火で上面を焼く方法。
これも上面、下面を別々に加熱することと、焼け具合の確認が容易なことから失敗する可能性は低い。
まずは「焚き火を上火に使う」を最も簡単に実現した方法がコレ。(器具を選ばないより汎用性の高い方法は
次セクションへ、さらに最強のピッツァ焼き用焚き火台は
コチラへ)
最大のポイントは 2000円ほどで売られている
メッシュ焚き火台とフライパン(スキレット)だけで短時間で綺麗に焼けること。
必要なモノ: メッシュ焚き火台
まずはメッシュ底面の灰を落とす 準備ができたらフライパンに打ち粉をして生地を載せ・・・
焚き火台下で上面を加熱 フライパンの径がうまく合えば(詳細後述)放置加熱できて楽 ^^
すぐに上面がフツフツとしだし・・・
コルニチョーネが膨らむ膨らむ ^^
上面が焼きあがったら下面を焼く
焼き上がり具合
最も手軽なのに石窯で焼いたような焼き色が付いてほぼパーフェクト、フィールドでの
究極の焼き方と言えましょう (^-^)
メリット:
・普通に焚き火をするだけで準備 OK な手軽さ
・具材にじっくり火を通せる
・リアルタイムで火加減の調節可能(火との距離で調節) ⇒ 焦がしにくい
・焼け具合の確認が容易 ⇒ 焦がしにくい
デメリット:
・使える焚き火台が限られる(メッシュタイプ限定)
Petromax Fire Bowl ではうまく焼けませんデシタ・・・orz
・使えるフライパンが限られる(焚き火台の下に入るサイズ限定、テフロン加工不可)
・コルニチョーネ側面に焼き色が付かない(ただし火は通っているのでビジュアルだけの問題。解決策は後述の「よりインスタ映えを狙うなら」参照)
・メッシュ中心部が盛り下がるので、周辺部と中心部とで焼き進み方がズレる場合がある(ただしこれを逆手に取って中心部の具材にじっくりと火を通すことも可能)
コツ:
・焼き順は上面 ⇒ 下面で。上面から焼くことで、フライパンに生地が引っ付きにくくなる、上面からの熱で下面が焦げる心配がなくなる、という一石二鳥の効果アリ。
・上面全体が均等に焼けるよう、火はまんべんなく配置する。
・それでも焼きムラが出るようならフライパンを突っ込む方向を変えたりピッツァを回転させたりして焼きムラを解消する。
・薪は火付きが早くて火力も強い針葉樹薪がオススメ。
・おき火ではなく盛大に炎が上がっている方が早く確実に焼き色が付く。
・メッシュの下に手を入れてみて、アッチッチとなっていれば OK(火傷注意)
・メッシュに引っ付かないよう具材の量はほどほどにw
ピッツァに灰を落ちにくくするコツ: (2017/10/10 追記)
・新品のメッシュは灰が落ち易い。ある程度使い込むと適度に目詰まり(爆)して灰が落ちにくくなる。
・最初にメッシュ底面を焚き火バサミなどで擦り、あらかじめ灰を落としてから焼く
・焼いている間はなるべく焚き火台に触れない&薪をいじらない(振動で灰を落とさないようにする)
・爆ぜない薪を使う
この焼き方に適したフライパン(スキレット):
上記写真のように、
焚き火フライパン(底面直径 195mm、上面直径 225mm、高さ 18mm)と
BUNDOK 焚き火台(41cm x 41cm、高さ 34.5cm)の組み合わせはまさにシンデレラフィット、焚き火台の脚が丁度良い高さでフライパンを固定してくれマス ^^
ちなみに焚き火フライパンをインチ表記に直すと、底面直径 195mm = 7.6 inch、上面直径 225mm = 8.8 inch。9インチのスキレットやフライパンなら BUNDOK 焚き火台とベストフィット・・・・のハズ。
おまけ:よりインスタ映えを狙うなら・・・
「焚き火上火焼き」の弱点(?)は原理上側面に焼き色が付かないこと。
そこで上面に焼き色を付けた後、ガスバーナーで側面を炙ると・・・
よりインスタ映えな焼き上がりに ^^
石釜焼きと見紛うばかりの焼き上がりに ^^
ピザオーブンなんて使わなくてもここまで綺麗に焼けるんですヨ ^^
【焚き火を上火に使う(汎用版)】 (2018/1/8 追加)
「メッシュを使うと焚き火を上火に使える」という本質をさらに活かして汎用性を高めた方法。
メッシュ焚き火台の代わりにメッシュ単体(アマゾンで 1000円強で購入可能)と焚き火ハンガー等のロストルを使用するので自由度が極めて高い。
構成イメージ
実際に焼いているところ
焼き上がり実例その1
焼き上がり実例その2 焼き方の手順やコツは上記「お手軽版」に準拠。
「お手軽版」と比べた場合、
メリット:
・焚き火台を選ばない
・フライパンサイズに制限無し
・フライパンと焚き火の間隔が調節可能
・メッシュの盛り下がりが無いので中心部も周辺部も同程度に焼き進む
デメリット:
・ロストルの耐熱塗料がダメになる ^^;
といったところ。
既にロストルを持っているなら追加投資は 1000円程度で済むので一度は試してみる価値アリ ^^
さらに短時間でたくさん焼きたい、という場合には・・・
究極型 ^^; メッシュ焚き火台と焚き火ハンガーを両方使って三段方式にし、ベルトコンベアのように
・下段で上面焼き
・ある程度焼けたら中段で上下両面焼き
・最後に上段で下面を仕上げ焼き
と、下から上へ順繰りに焼き位置をズラしていけば理屈上は同時並行で三枚焼ける・・・ハズ ^^;;;
ただし焼け具合の検証はできていないので、コレはどなたか検証してみて下さい(殴)
【焚き火を上火に使うのに最適な焚き火台】 (2020/2/5 追加)
焚き火を上火に使ってピッツァを焼くのに最も適しているのはコレ。
LOGOS ROSY メッシュファイアーピット メッシュ下の空間がフリーなので
フライパンを選ばず、具材とメッシュとの距離が調整できるのでベストな状態で焼き上げられマス ^^
実売価格も 3000円強とお安く、組み立てもバラしも簡単な逸品。
詳細は
コチラへ。
【焚き火上火焼きに便利なオプション】
風の影響を排除すると共に、ピッツァ周辺の温度を保持し、焼き上げ時間を短縮してくれるのが CAMP GREEB の高さ 70cm の大型風防。
CAMP GREEB の 70cm 風防 ピッツァ焼き以外にも、焚き火やストーブの後ろに置いておけば反射板として暖かさを UP させてくれマス ^^
価格は 4,000円ほど(2020/3 時点)、多少の風でもピッツァが焼けると思えば安いものデス ^^
【結論】
多少の差はあれど、上記どの方法でもおいしく焼けることが確認できマシタ (^-^)
結局は焼き上がりのインスタ映え(爆)、手軽さ、追加投資額、荷物量と相談すれば良いワケですが、ワタシはモノグサなうえに積載量が厳しいので
ピザオーブンは不要との結論に(爆爆爆)
せっかく買ったけど ^^;;;
通常は「焚き火を上火に使う焼き」、焚き火ができない時は「ガスバーナ炙り」でいこうと思いマス ^^
【実際に焼いている動画】
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